2017年1月4日
平成29年、あけましておめでとうございます。
年頭のご挨拶を申し上げます。
旧年中の関連業界の皆様のご協力に感謝申し上げます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
昨年を振り返りますと、熊本地震によるサプライチェーン途絶、豊洲移転の延期による水産関連物流・サプライチェーンへの影響の深刻化など、物流・SCMの弱点が露呈した年となりました。したがって本年はその反省を踏まえ、SCM情報インフラ、物流インフラの脆弱性の改善を念頭に再構築プランを策定する必要があることを実感しております。
当協会の関連業界におきましても、AI(人工知能)の運行管理システムへの活用などを視野に入れた自動化・無人化の進展やネット通販市場の拡大などを考慮し、流通改革などの大きな波動を受けつつも、次世代SCMの構築に向けてのさまざまな可能性を模索していくことになるでしょう。
サプライチェーンがビッグデータにより緻密に連結される新世代の情報通信において、これを支援することになる実働部隊の物流・ロジスティクス領域は、今日とは比較できないほどその重要性を増しつつあります。サプライチェーン全体を束ねうる競争力の強化と実践こそがドメスティックな企業戦略はもとよりグローバル経済戦略のコア要素として益々重要な位置を占めるものと確信致しております。SCMのさらなる充実なくしては日本経済の真の再生もあり得ないといえましょう。
同時に高度化するSCM業務にあわせての次世代に繋がる人材教育の必要性につきましても、業界が一丸となって鋭意努力、工夫を凝らしていく姿勢が必要になってくることはいうまでもないことに思えます。
その点をも踏まえまして、当協会ではSCM関連分野の合理化改善はもとより、人材教育面での充実についても積極的に推進していく所存です。SCM関連のさまざまな課題についてより真摯に取り組んでいく所存です。
本年が皆様にとって希望に満ちた明るい年でありますことをご祈念申し上げ、新年のご挨拶と致します。
一般社団法人 日本サプライチェインマネジメント協会 会長 唐澤豊(神奈川大学名誉教授)