鈴木 邦成 コラム

棚割の変更

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2014年11月4日

新トレンド対応のカギ握る「棚割」

 

新しいトレンドが広まるまでには、かなりの時間がかかることもあります。そのため「タイムリーに新しいトレンドの需要をつかんでいないと、商品投入の時期を見誤ってしまいます」という声もしばしば聞かれます。

 

そして、新トレンドの商品が出てくると、必ず小売店頭で課題となるのが「棚割」の問題です。

 

小売店の商品が並んでいる陳列棚を「棚」、そこに商品を並べるレイアウトを「棚割」といいます。

 

通常、商品の入れ替わりの多い時期に棚割が行われます。あまり売れない商品は「カット商品」として棚から外され、店頭から姿を消します。反対に、新トレンドは、棚割を改め、新商品を店頭に置く際に大きな目玉ともなるわけです。

 

たとえば、一般的な女性向けの制汗剤ならば、脱毛・日焼け止め商品などと同じ棚に置き、冬場ならばロールタイプが売れるなどの特徴があります。しかし、これが新たに発売する働く女性向けの制汗剤となると、どのような棚に置けばよいのかどうか、シミュレーションをして検討を行なう必要が出てくるわけです。

 

各社から発売されている棚割ソフトを使うと、小売業の店頭で商品を適切に陳列できるよう、コンピュータ上でシミュレーションを行うことができます。たとえば従来の男性目線だった棚割を見直し、働く女性の視点を重視した店作りや商品ラインナップの展開も可能になるわけです。

 

棚割システムをいかに効率的に構築するかで小売業のビジネスモデルも大きく変わってくるわけです。

 
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