2019年1月1日
旧年中の関連業界の皆様のご協力に感謝申し上げます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
昨年を振り返りますと、ドライバー不足への対応の遅れが大きな社会問題となりました。また相次ぐ大型物流センターの開発と運営も大きな関心を集めました。次世代ビジネスモデルにおいて物流・SCMをいかに再構築していくかということが喫緊の課題となっているといえましょう。したがって本年はそうした物流・SCMを取り巻く一連の流れを踏まえ、SCM情報インフラ、物流インフラの脆弱性の改善を念頭に再構築プランを策定する必要があることを実感しております。
当協会の関連業界におきましても、IoT(モノのインターネット)の物流システムへの活用などを視野に入れた機械学習・AI(人工知能)の活用、自動化・無人化の進展やネット通販市場の拡大などを考慮し、流通改革などの大きな波動を受けつつも、次世代SCMの構築に向けてのさまざまな可能性を模索していくことになるでしょう。
サプライチェーンがビッグデータにより緻密に連結される新世代の情報通信においては、情報システムとモノの流れとの連携が重要になります。SCMの実働部隊ともいえる物流・ロジスティクス領域は、今日とは比較できないほどその重要性を増しつつあるのです。サプライチェーン全体を束ねうる競争力の強化と実践こそがミクロ的な企業戦略はもとよりグローバル経済戦略のコア要素として益々重要な位置を占めるものと確信致しております。SCMのさらなる充実なくしては日本経済の真の再生もあり得ないといえましょう。
同時に高度化するSCM業務にあわせての次世代に繋がる人材教育の必要性につきましても、業界が一丸となって鋭意努力、工夫を凝らしていく姿勢が必要になってくることはいうまでもないことに思えます。
その点をも踏まえまして、当協会ではSCM関連分野の合理化改善はもとより、人材教育面での充実についても積極的に推進していく所存です。SCM関連のさまざまな課題についてより真摯に取り組んでいく所存です。
本年が皆様にとって希望に満ちた明るい年でありますことをご祈念申し上げ、新年
のご挨拶と致します。
一般社団法人 日本SCM協会 佐藤勝尚(豊橋創造大学教授)