2018年5月17日
東レ(東京都中央区)は10月19日、Toray Battery Separator Film Korea Limited(韓国・慶尚北道亀尾市)におけるリチウムイオン二次電池用バッテリーセパレータフィルム「セティーラ(R)」の生産能力を増強すると発表。2000億ウォンを投じて年産能力を約50%増強する。
同時にToray BSF Coating Korea Limited(韓国・忠清北道清原郡)におけるバッテリーセパレートフィルム用のコーティング設備増設決定を発表した。約1500億ウォンを投じ、コーティング能力を約400%増強する。
同製品は高機能・高信頼性を有したバッテリーセパレートフィルムで、携帯型電子機器や電気自動車等で普及しているリチウムイオン二次電池用のセパレータとして幅広く使用され、民生用途の堅調な拡大に加えて世界的な電気自動車の普及により車載用途の急速な世界的需要拡大が見込まれている。また車載用リチウムイオン電池は航続距離延長のニーズから高容量化が進む一方でコストダウンと高い安全性が求められ、主要な部材であるバッテリーセパレートフィルムに対しても耐熱性や易接着性などさまざまな機能が求められている。東レはバッテリーセパレートフィルムにコーティング加工を施した製品をラインナップし、車載用途の多くがコーティング品となることから、コーティング設備増強も決定した。
東レは2020年近傍のバッテリーセパレートフィルムの生産能力について1200億円規模の投資を行い、2017年度比3倍増、合わせてコーティング能力の増強を行う構想を描いている。第一弾として今回の生産設備能力増強、コーティング能力増強を行い、急拡大する需要を確実に取り込み、シェア拡大を図るとともに世界シェアナンバーワンのバッテリーセパレートフィルムメーカーを目指す。