2016年6月27日
住友電気工業(大阪市中央区)は12月24日、完全子会社である住友電工ハードメタル(兵庫県伊丹市)が新会社を設立すると発表。福島県田村郡東北住電精密(仮称)を設立し、切削工具の生産拠点とする。
タングステンを主原料とした高度な粉末冶金技術、加工技術、表面処理技術が用いられている同社の超硬工具は多くの産業で使用されており、国内トップシェアを有している。なかでも独自の刃物形状と専用材質を用いた超硬ドリルについて需要が拡大していることから、専用ラインを持つ新会社を設立する。ドリル事業に不可欠な再研磨サービスの専用ラインも設置し、東北地方の顧客に短納期で安心して供給できる体制を構築する。需要が急速に伸びている主力製品の刃先交換型チップの保持具である鋼工具についても高効率な生産ラインを新設し、グローバルな製品供給を可能にする。
資本金1億円で2016年4月に設立し、2017年11月より順次稼働を開始する予定。敷地内には国内6拠点目となるツールエンジニアリングセンターを併設して個別技術相談への対応や各種工具の実加工デモンストレーションを行い、東北地区での顧客サービス強化を図る。